政治資金 2016 3 20
政治に、お金がかかることは、当然であり、
資金を集めることは、必要なことである。
問題は、資金提供者が誰かということである。
書名 Clinton Cash by Peter Schweizer
クリントン・キャッシュ
外国政府と企業がクリントン夫妻を「大金持ち」にした手法と理由
著者 ピーター・シュヴァイツァー あえば 直道 監修 メディアコミュニケーション
確かに、2001年1月20日に、
クリントン夫妻がホワイトハウスを出ていくときは無一文だった。
しかし、今や、クリントン夫妻は、大金持ちになっている。
この本を読んでいると、
日本の政治家で元首相の田中角栄氏を連想します。
田中氏は、雪が深い新潟県の出身で、
学歴は中学卒業で、家族や親戚に政治家はいなかった。
正に、政治家としては、ゼロからのスタートだったのです。
そこから、首相まで登り詰めたのは、資金力だったと思います。
もちろん、田中氏は、政治家の能力としても優れたものがありましたが、
それ以上に、資金力や集金力が優れていたと言えるでしょう。
田中氏は、優れた政治家として国民の記憶に残るでしょうが、
政治資金のところは、国民がどう判断するのか、いまだに評価が定まっていないように思えます。
さて、この本から気になるところを引用しましょう。
「著者は、外国の企業や投資家、政府が関わった金融取引に焦点を当てて調査をした。
海外の利益団体がアメリカで政治運動に献金することはできない。
しかし、彼らも、講演に対してならば、『御礼』を支払うことができる。
また、クリントン財団に『寄付』をすることならばできる」
「ワシントン・ポストによれば、2001年から2012年における、
クリントン夫妻の総所得は、少なくとも、1億3650万ドルだったという」
「ビル・クリントンが集めている講演料は、前例がないほど巨額で、
1回あたり50万ドルや75万ドルを超える時もある」
(引用、以上)
これを世界中から愛された「クリントン財団」と言うこともできるでしょうが、
外国政府と企業がクリントン夫妻を「大金持ち」にしたとも言うことができるでしょう。
この本は、すでに中国政府もロシア政府も読んでいるでしょうから、
クリントン夫妻の「弱点」になるでしょう。